ありえない？理想？「いとなみいとなめず」ネタバレと感想

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

あなたは異性とお付き合いするとき、どんな出会い、どんな付き合いの仕方が「普通」だと思いますか？

誰かの紹介、同じサークル、同僚、いろんな出会いがありますよね。そしてお付き合いするようになって、段階を踏んで、そして結婚…

今回ご紹介する「いとなみいとなめず」の主人公の夫婦は、結婚しても「清い」関係からすすめません。

なぜ？

人気女性漫画家、水瀬マユの人気コミック「いとなみいとなめず」のあらすじ・ネタバレ、見どころと感想をまとめました。

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いとなみいとなめず、あらすじと登場人物

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

純岡清と飛鳥馬澄は、夫婦ですが未だ清い関係のままです。キスすらしていません。

二人は約2年前に出会います。

不動産関係の会社で働く清は、親切丁寧な応対で会社内での評判も良いサラリーマン。ですが、清は女性に対しての免疫がほとんどなく、女性を目の前にすると極度にあがってしまう一面を持っています。

先輩の黒板にもいつもそのことをいじられますが、清は自分にあまり自信がないため、女性に嫌な思いをさせてはいけないと考えてしまうのでした。

気を許した人もいなくはないのですが、女性だけでなく新しい出会いにも気後れする清。

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

ふと、将来を考えて思います。

「事故のような出来事でも起きない限り、ドラマのような展開でもない限り、恋愛なんて出来ないんだろうな」

そんな日常の中で、とうとうそのドラマのような、事故のような出来事に遭遇します。

6年間通う弁当屋に新しく入ったバイトの澄に一目ぼれしてしまい、その衝撃にとらわれた余り、思わず口走ってしまいます。

「僕と結婚してください」

戸惑う澄ですが、それもそのはず、彼女はまだ高校2年生だったのです…

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いとなみいとなめずの見どころと感想

1話ごとに展開が早い

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

普通は、出会いから付き合いの間にいろいろあって、と、これだけでも数話を消費します。

が、「いとなみいとなめず」の展開は早い！！1話目で二人の大まかななれそめと清の人となりが描かれ、2話目では澄の家庭環境や清への思いなどが、3話目では早くも結婚式、この間に2年が経過しています。

しかもその間、ほとんどスキンシップなし・・・

じれったい展開もいいですが、こういったジェットコースターな展開も新鮮で人気の要因なのかもしれません。

悪い人がいない

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

最近では、「ちょっと嫌な人」が登場する作品が好まれたりしますが、この「いとなみいとなめず」には嫌な人が出てきません。

清の先輩社員・黒板も、いたずらして清をからかったりはしますが、だれよりもそんな清を理解し、受け入れている存在です。澄の友人、ゆーもとみっちゃんも、いい子たちです。

澄の家族である祖父母も、純粋に孫を思う善き人々ですし、清も澄も、お互いを尊重し、とにかくいい人なのです。

殺伐とした現代では時に、こういった「ほのぼの路線」が無性に恋しくなったりもしますよね。

そういった点も、評価のポイントといえます。

ある意味理想の女性、澄

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

澄は正直、全くの世間知らずです。もちろん、性の知識やそれにまつわることの知識もほとんど持ち合わせていません。昔風でいうと、「うぶ」です。

この澄の性格、キャラクターは、いやらしさを全く感じさせず、かといって「わざとらしさ」みたいなものも感じません。

第5話で、清の先輩・黒板がちょっとしたいたずらを仕掛けます。ポチ袋にコンドームを忍ばせていたのです。

てっきりお祝いが入っていると思い込んでいた清は、家計のことは澄に任せるつもりでいたためそのまま澄に渡します。

中身を見た澄は、それが何なのかわからず、帰宅した清におもむろに見せてしまいます。清、卒倒…(笑)。

しかも、卒倒した清の「氷嚢」がわりにそれを使うなど、バカバカしいけれど思わず「ふふっ」となってしまいます。

こういった女性は、やりすぎると反感を食らいますが、澄は突き抜けています。

澄のような女性が実際にいるかどうかはわかりませんが、男性にとってはある意味「理想の女性」かもしれませんね。

ちいさなことを「幸せ」と思える幸せ

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

清と澄は、とにかく幸せの敷居が低く、些細なことも喜びを見出します。

たとえば、二つ並んだ歯ブラシ、帰宅したときに漂う夕食の匂い、二人で出かける銭湯・・・。こういった場面も丁寧に描かれていて、読んでいる方も幸せな気分に浸れます。

清は女子会へ出かける澄を快く送り出すばかりでなく、家事にも奮闘します。そして、女性の衣類が自宅に当たり前にあることでも、「結婚したんだ」という幸せをかみしめるのです。

いとなみいとなめず、まとめ

(出典元：水瀬マユ©双葉社)

男性は草食系、恋愛なんて面倒なだけ、ましてや結婚なんて…

そんなふうに今時の若い人が思うようになってかなり経ちますが、そんな男性にこそ、読んで欲しい作品だと思いました。

また、結婚して長く経った夫婦、特に、幸せって何なのか見いだせなくなってしまったような、そんな方にも是非手に取ってほしいです。

中には、「こんな夫婦いるわけない！！」とか、「面倒くさい夫婦」と思う人もいるでしょう、でも断言します。そんな人も、思わず次のエピソードを心待ちにしてしまう力がこの作品にはあるみたいですよ。

人との出会いがどれだけ奇跡的なことか、愛情とはなにか、夫婦とは何か。

現在「いとなみいとなめず」は好評連載中で、U-NEXTでは全話読むことが可能です。

絵もどちらかというと誰にでも受け入れられるタイプですし、まだ連載が始まって時間が経っていませんので、一気読みも大丈夫！ちなみに、これからの展開では澄の幼馴染・充の存在がなにやら騒動を引き起こしそうです。

「いとなみいとなめず」、男女、年齢問わずおすすめ作品です。

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