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式の前日【感想・ネタバレ】職人技と称される突き抜けた短編漫画


(出典元:Amazon)

ふと本屋で何気なく手に取った本がとんでもなくおもしろかった、そんな経験ありますか?

私にとってのそれは、この「式の前日」でした。

作家は穂積さんという女性で、ジャンルとしては女性コミックに該当するのでしょうが、2013年には「このマンガがすごい!」で第二位に入るなど、男女問わず非常に評価も高い作品です。

今回はこの「式の前日」を感想も含めて たっぷりご紹介したいと思います。

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「式の前日」のあらすじ・概要


(出典元:穂積©小学館)

表題作である「式の前日」を含め、「あずさ2号で再会」「モノクロ兄弟」「夢見るかかし」「10月の箱庭」という5作品が収録されています。

それぞれが独立した話ですが、いずれもどこにでもいる普通の人々の日常を様々な視点で切り取った作品で、登場人物も2~3人という、非常にコンパクトな世界観です。

表題作「式の前日」は、作者である穂積さんのデビュー作ということですが、とんでもない完成度で驚きました。

ではその中からいくつかの作品を取り上げてみます。

式の前日


(出典元:穂積©小学館)

明日結婚する、そんな言葉で物語は始まります。登場人物は社会人3年目の「俺」と、「明日の花嫁」。

ふたりは明日の結婚式の予定やドレスについてとりとめもなく話をしています。

二人の会話から、どうやら花嫁の両親はすでに亡くなっていることがわかりますが、それ以外の情報は全くありません。

人見知りな「俺」を心配して、「ちゃんと笑ってね」と念を押す花嫁。夕食を食べ、いつものように風呂に入る「俺」。

その夜、二人は手をつないで寝ます。花嫁は、明日のことを思ってか、布団の中で涙にくれていました。

そして翌日の式当日。迎えのタクシーに花嫁が乗るシーンで、この二人の関係がはっきりとわかります。

私はふたりは明日式を挙げる婚約者同士かと思っていました。それか、結婚できないけど本当に好きな人なのかな、などと考えていたのですが・・・・

あずさ2号で再会


(出典元:穂積©小学館)

あずさは7歳。母親と二人でマンションに暮らしています。そんなあずさは、年に一度の夏のある日に、離れて暮らす父親に会うことになっています。

父親は、たばこを買いに行ったまま帰ってこず、それ以来、あずさや母親にはなかなか会えません。

夏の暑い日、あずさは1年ぶりにマンションにやってきた父親と会いました。どこに住んでいるのかも知らないのですが、ふたりはいろんな話をしながら親子の時間を過ごします。

しかし、「今度お父さんのところに遊びに行ってもいい?」そう聞くあずさに、なぜか父はきつく「絶対ダメ」と言います。

洗濯物を父親に手伝ってもらいながら干し終え、母親が戻ってくるのと入れ違いに父親は帰っていくのですが・・・

10月の箱庭


(出典元:穂積©小学館)

売れない小説家と自称親戚の少女の日常を淡々と描いた作品。

孤独な日々を送る小説家は、窓の外にこちらを眺めているカラスがいることを知っていましたが、いつのころからかそのカラスを見かけなくなりました。

それ以降小説家は時々、「カラスに乗り移られたような」感覚に陥ることがあり、少女にその話を幾度となくします。

しかし少女は意に介さず日々が過ぎていくのですが、小説家はずっと腑に落ちないでいます。

ある時、回ってきた回覧板の内容をみた小説家は、驚愕の事実を知ることになり・・・

それから


(出典元:穂積©小学館)

とある男性に拾われた猫の視点で始まる作品。

自宅の留守番電話に、「ユースケ」と名乗る男とから切羽詰まったメッセージが残されます。どうやら、この家の主である男性の姉の身になにか大変なことが起こった様子で、救急車で運ばれた、とのこと。

猫は一応留守電聞けよ、というつもりで男性ににゃーと鳴いてみたのですが、ご飯の催促と思われてしまいます。

のんきな男性は、いつものように晩酌を始め、猫を相手にひとりごとをつぶやきます。

猫はそんな男性の心に、嫁いだ姉の存在が大きくあるということに気づいていました。

その姉が今大変なことになっているのに、伝えるすべがない、と思っているところへ再び電話が鳴り…

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ネタバレあり!この作品の凄いところ


(出典元:穂積©小学館)

見どころというか、この「式の前日」に収録されているすべての作品を通じての素晴らしいところは、良い意味での「裏切り」にあるといえます。

完全なネタバレになりますが、表題作「式の前日」では、二人の男女の関係が読む人によっていかようにもとることが出来るのですが、それを爽やかに、清々しく裏切ってくれるのです。

それは読む人によっては唐突でもあるのですが、やりすぎ感がない絶妙なところなのが「職人技」と称される所以なのでしょう。


(出典元:穂積©小学館)

「式の前日」では、ラストで二人の関係が姉弟であることが描かれます。また、「あずさ2号で再会」では、父親が実は勝手に家を出て行ったのではなく、たばこを買いに行った際に事故で亡くなってしまっていたことがわかります。夏のある日はお盆で、あずさ2号というのはお盆にお供えする精霊馬のことでした。お盆の時だけ、父親があずさのもとに帰ってきていたというオチなのです。

このようにラストですべてが明かされることで、それまでの登場人物の表情や言葉一つ一つに意味があったこともわかり、心を打たれるのですね。

沼田まほかる原作の「彼女がその名を知らない鳥たち」も、こういったラストですべての意味が分かるという作品でしたが、決して読者を置いてけぼりにするようなものではなく、また作品自体が短いですので何度も何度も読み返してしまうような余韻に浸れます。


(出典元:穂積©小学館)

最後に収録されている「それから」は、その名の通り、表題作「式の前日」のそれからが描かれています。

なんの情報も持たずに読んだ人はおそらく一度読んだだけではそれに気づかないのではないでしょうか。

私は今の今まで気づきませんでした…。

また、もうひとつのポイントとしては、「別れの描き方」の秀逸さです。

担当編集者のインタビューに、この別れを悲しいだけではなく希望を加えて描いている点が読者に受け入れられた要因があるのでは、という言葉があります。

そこにちょっとしたサプライズが加わっていることが、読み終わった後でもう一度、いや、何度も読み返したくなる、非常に読後感の良い作品集になっている大きな要因と言えるでしょう。

式の前日まとめ


(出典元:穂積©小学館)

2012年に発売されて以降、瞬く間に評判となってネット上の口コミでその素晴らしさが広まった「式の前日」。

漫画というより、小説を読んでいるような細やかな描写やセリフ、絵も甘すぎず読む人を選ばない作品です。

ただ、新しい作品ではないこと、また、作者の穂積さんがそんなに多く出版されている方ではないこともあって、本屋で探すよりコミック配信のほうが手に入りやすいかもしれません。

こちらの作品はU-NEXTほかのコミック配信サイトで読むことが可能ですので、ぜひ読んでいただきたい作品です。

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