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【動画】見逃し配信!アンナチュラルのネタバレと感想


(出典元:TBSオンデマンド)

地上波のドラマの苦戦が続いている中、2018年1月からスタートし、先日フィナーレとなったTBS金曜10時のドラマ「アンナチュラル」は非常に評価が高いドラマでした。

キャストは石原さとみ、窪田正孝という若手人気俳優を柱に、井浦新、松重豊、市川実日子ら実力派が脇を固めているのもドラマの質として期待できます。

「地上波ドラマは面白くない・・・」そんな声も聞こえる昨今ですが、この「アンナチュラル」は辛口の私でも自信を持っておすすめできる良質ドラマでした。

見逃してしまった方にも楽しんでいただけるよう、見逃し配信の情報やネタバレなども含めてまとめています!

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アンナチュラルのあらすじ


(出典元:TBSオンデマンド)

舞台はUDIラボという架空の研究機関(公益財団法人)。設立して間がなく、いまだ資金難で手探り状態の運営が続いています。

所長の神倉(松重豊)が率いる職員には、法廷解剖医の三澄ミコト(石原さとみ)と同じく法定解剖医の中堂(井浦新)、臨床検査技師の東海林(市川実日子)、そして記録員の医大生・九部六郎(窪田正孝)がおり、彼らが主体となってストーリーが展開します。

基本的に1話完結のかたちをとりますが、ミコトが幼いころに経験したとある「事件」と、中堂の恋人が巻き込まれたとある「事件」が背景にあり、回が進むにつれてその事件(主に中堂の事件)の謎も解き明かされて行きます。

<予告>

アンナチュラルのストーリー


(出典元:TBSオンデマンド)

法定解剖医として、日々起こる「不自然死」の原因解明に努めるミコト。弁護士の母と予備校講師の弟との3人暮らし(父親はいるが海外出張中)で、非常に仲の良い家族です。しかし、実はミコトとは幼いころ、家族の無理心中事件に巻き込まれたており、唯一生き残り、叔母が嫁いだ三澄家へ迎え入れられていました。

ミコト自身は、母親に殺されかけたことを「傷」として持ちつつも、囚われることはなく、しっかりと今を生きています。


(出典元:TSUTAYA)

UDIラボのバイトとして雇われた医大生・六郎は、実は週刊誌の編集部から送り込まれたスパイ。当初はうまく立ち回るものの、次第に自身の立場に疑問を感じ始めます。

ミコトの先輩にあたる中堂は、非常に口が悪く、他の気の弱い職員を退職に追い込む(悪意はない)ほど。しかし、法定解剖医としての評価は高く、同僚らが裁判の証言で窮した時などは救世主となったりもしています。

恋人の解剖を担当した過去を持ち、それ以来恋人の死について疑問を抱き続けています。ある時、恋人の遺体にあった「ある痕跡」に酷似した痕跡のある遺体が出て、事態は連続殺人の疑いが持ち上がります。

【ネタバレあり】アンナチュラルのここが良かった!


(出典元:TSUTAYA)

恋愛を外したシンプルさがカギ

海外ドラマでも、法医学や犯罪捜査を取り扱った人気シリーズはたくさんあります。この「アンナチュラル」は、しいて言うと「BONES」の舞台設定と似ていますよね。実際に、BONESのことだろうな、というセリフが第一話から出てきています。また、ミコトの義父(登場しません)は、昆虫博士という設定。これは、おそらく「CSI科学捜査班」のグリッソムが由来と断言しちゃいます!

実際、プロデューサーの野木亜紀子氏は、「BONES」「ボディ・オブ・プルーフ」「CSI科学捜査班」などを挙げ、「そのままやってしまうと日本では心がないように感じるため、そこに心の機微を足している」と発言されています。したがって、参考にされているのは間違いないでしょうね。


(出典元:TBS)

心の機微は足しつつ、逆に海外ドラマにありがちな「同僚や相棒との恋愛」などは採り入れなかったようで、そこが正に成功のカギであったと考えます。

長いシリーズが前提の海外ドラマならば、本筋とは別の恋愛ものもありかもしれませんが、あまりに詰め込み過ぎると軸もぶれますし、気が散るんですよね(笑)。

「アンナチュラル」では、野木氏がいう「心の機微」はあっても、下手な恋愛事情は削いだ、これが人気の秘訣だったと言えるでしょう。

それってあり?!セリフに見る「あえて」


(出典元 TSUTAYA)

各話ともに、物語の真実部分は非常に面白く、意外性のあるものも多かったですね。

たとえば、第7話。高校生による「殺してみたかった」的なこじらせ事件と思わせておいて、実はとんでもない悲しい理由がそこにはあったという、難しい展開だったと思います。

それを、ほぼ完ぺきに描き切ったと言ってよいでしょうし、御涙頂戴に走らないセリフが、かえって心に強く訴えかけたように思います。


(出典元:TBS)

命を賭けて行動し、訴えたところで、本当に伝えたい奴らには伝わらないよ?死んだって、みんな名前を変えて普通に生きていくんだよ、そんなセリフなかなか言えないですよね。影響力のあるドラマであれば、時にはそのセリフ一つがやり玉に挙がって炎上することもあります。しかし、これが「真実」です。いじめ殺人や自殺でどれだけ遺族が訴えても、加害者側が苦しむことはほとんどなく、むしろ社会が彼らを隠し、逃がし、守っているというのは紛れもない事実です。

それを石原さとみに言わせる、セリフの力、重要性をよくわかっているドラマだなと感じました。

チョイ役の存在感が抜群!


(出典元:TBS)

チョイ役というと大変失礼ですが、さほどストーリーに重要な役割は持っていないにもかかわらず、非常に存在感があった二人を紹介したいと思います。

1人は、中堂の口癖「クソが!」に怯え、心身が疲弊してしまったムーミン大好き坂本さん(飯尾和樹・ずん)。
臨床検査技師としてUDIラボに勤務していましたが、少々神経質な面があり、中堂が放った「クソ」という言葉を数えるなどしてパワハラ訴訟を起こします。

海外ドラマ「BONES」でも、テンペランス・ブレナン博士にこき下ろされて右腕が麻痺した研究者がいましたが、この坂本さんもそういった位置づけに見えて「BONES」フリークの私には微笑ましい存在でした(笑)。
また、中堂に疑惑の目を向ける検事・烏田(吹越満)も愛すべきキャラでした。


(出典元:TBSオンデマンド)

女嫌いというか、女性蔑視の気質があるようで、ミコトに対してあからさまな嫌がらせ的態度を示しますが、根っからの嫌な奴ではないことが最終回で判明します。

中堂の恋人がアメリカで土葬されていることが判明し、真相究明のため遺体を空輸する際、本来快く思っていたいUDI・神倉(松重豊)からのキツめの依頼という名の恫喝(笑)に対し、あっさりと応じて外務省に根回しし、その後ミコトと連携して連続殺人犯の自白を引き出します。
こういった、細かい登場人物設定なども見どころの一つと言えます。

主題歌「Lemon」の涙腺破壊力


(出典元:TSUTAYA)

ドラマの内容が話題になった一方で、主題歌にも注目が集まりました。

主題歌は米津玄師の「Lemon」で、YouTubeなどでも、ドラマ内で「Lemon」がかかる場面が取り上げられたり発売前から大変な話題となりました。

<米津玄師「Lemon」>

楽曲自体、このドラマのために書き下ろされたものですが、詞のことばひとつひとつが情景深く描かれ、ドラマの内容にも見事マッチした作品となっています。

そして、なによりも素晴らしかったのは、ドラマ内でこの曲がかかる「タイミング」です。

とつとつと、事件の真相が解き明かされていく中で、見る者の心の中で感情が高まり、頂点に達するちょっと前で「夢ならば…」と始まるわけです。特に第8話、雑居ビルの火災の事件はもう格別のラストでした。

曲のサビだけでなく、冒頭部から非常に心打つ楽曲ですので、もう涙腺崩壊待ったなしです。
作品も良質、主題歌も破壊力抜群とくれば、このドラマの人気が高いというのはもはや必然ですね。

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日本の解剖事情と日本人の感情


(出典元:TBS)

少しドラマからは離れますが、日本におけるご遺体の解剖率は非常に低いという事実があります。

これが意味するものは、すなわち「真実が闇に葬られる可能性が高い」ということに他なりません。簡単に言うと、犯罪が見逃されるということです。

高名な法医学の先生である上野正彦氏によれば、なんと「自殺の9割は他殺である」という話もあります。

医学や科学は日々進歩するため、数年前には不可能だった判定が出来るようになったり、過去の件を再鑑定して月の結果が出るといったことも裁判などで明らかになることが少なくありませんよね。

なぜこんなことになっているのかというと、一つは単に「生きている人間」に向き合うか、「死者に向き合うか」の考え方があるのでしょう。アンナチュラルの中でも、医者である六郎の父が暗に法医学を侮蔑するようなシーンが出てきます。中には、こういった考えがあるのかもしれませんし、たしかに、「やりがい」を見いだせないというのもあるのかもしれません。


(出典元:TSUTAYA)

他には、日本の死生観というか、死に対する考え方も影響していると思います。海外では、人は死んだらその遺体は容れ物であり、ぶっちゃけていうと「抜け殻」でしかありませんが、日本ではご遺体に対して考えられないほどの丁寧な対応が求められますよね。先日、四万十市でご遺体を搬送する警察車両が運転を誤り、ご遺体をストレッチャーから落としたという話がありましたが、それがニュースとして取り上げられるのが日本です。海外ではまずないでしょう。

私自身も、身近な人間の解剖を経験していますが、その際も、解剖を了承したことに対してものすごく感謝されました。ご遺体に「傷」をつけるということは、日本人には受け入れがたいことであるのも事実なのです。ですから、なかなか解剖に同意してもらえない、死の真相がわかったところで「死」に変わりはない、そういう感情が強いのが日本人でしょう。

ですが、「死の真相」は、「死者の最期の声」ですよね。生きてる人間は嘘をつきますが、死者は絶対に嘘をつかない、これはまさに真実で、死者への敬意が強い日本であれば、本来はその最期の声に敬意を払う、そんな社会であってほしいと切に願います。

アンナチュラルを視聴できる動画配信サービス


(出典元:アンナチュラル公式Twitter)

海外でも人気の法医学、犯罪捜査サスペンスドラマ「アンナチュラル」。

最近では珍しい「非の打ちどころが見つからない」ドラマだったと思います!ミコトの過去について、もう少し掘り下げられるかな、とも思いましたが、実はこのドラマ、続編を期待する声が非常に高いとのことで、もし続編があれば、今度はミコトの過去に焦点が当たるかも!?しれませんね。

過去には、フジテレビで「きらきらひかる」という、法医学を扱った人気ドラマがありました。残念ながら現在簡単に視聴できない状態にありますが、「アンナチュラル」も匹敵するほどの上質な社会派ドラマでした。

見逃した方は是非、dTVAmazonプライムなどで視聴できますから、是非ご覧になってください。

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