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【あらすじ・感想】二度見る勇気はあるか?映画「何者」に見る、黒い感情


(出典元:(C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

多くの人は、生きていくためにお金を得なければならず、そのために「就職」をします。

高校生の就活は、主に学校と組んで、先生方の指導の下、といったイメージが強く、言ってしまえば「選り好みさえしなければそう難しくはない」といえますが、大学生の就活となるとそうはいきません。

新卒、という期間限定のメリットを生かすことが出来なければ、その後の道は難しくなる、というのが現状です。しかも、活動のすべてを自分の力で切り拓いていかなければなりません。

人気の企業の決して多くはない新卒採用の枠を獲得するためには、時に、昨日までの親友をも蹴落とす必要があります。

そんな状況下で、人の心はどう動き、人はどう変わっていくのでしょうか。
今回ご紹介するのは、人気俳優の出演でも話題になった、直木賞作家・朝井リョウ氏の同名小説の映画化である「何者」です。

就活の経験のあるなしにかかわらず、非常に見ごたえのある作品となっています。

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<予告>

何者のあらすじとキャスト

演劇サークルで脚本を書きながら、就職活動を行う拓人(佐藤健)は、実は就活2年目。ルームシェアをしている光太郎(菅田将暉)は、バンドに没頭して就職のことはあまり真剣に考えていません。

光太郎の元カノ・瑞月(有村架純)は、偶然拓人らがルームシェアする部屋の上階に友達・理香(二階堂ふみ)が住んでいたことから再び頻繁に会うようになります。


(出典元 (C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

彼らは、就活に関する情報取集や共有などを理香の部屋で行うようになり、そこに理香の彼氏・隆良(岡田将生)が現れ、彼らの就活に批判的な態度を取ります。

拓人は冷静で、徹底した分析をもとに就活を乗り切ろうとしていますが、思うようには進みません。また、演劇への思いも完全には吹っ切れておらず、サークル時代の知り合いが演劇の世界で頭角を現していくのを何とも言えない気持ちで見ています。

理香は、語学堪能で余裕があるように見えますが、自己を優先させるあまり、少しずつ周囲とズレていきます。そして、周囲の学生に内定が出始める頃、5人の関係も変化を見せます。

見どころ

小説は直木賞を受賞していますが、映画もそれにひけをとらない出来になっています。
では、いくつか見どころをまとめますが、ネタバレを含みますのでご注意ください。


(出典元 (C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

登場人物の闇

小説も映画も、基本的には拓人、光太郎、瑞月、理香、隆良、サワ先輩(山田孝之)のやりとりで構成されています。
彼らがところどころで見せる「ブラックな感情」がこの映画の見どころの大きなポイントです。

たとえば、就活自体を批判しまくり、自己を正当化する意識高い系の代表のような隆良ですが、実は焦っています。こっそり面接やテスト会場に赴きますが、就職活動にスーツを着ないのが唯一のこだわり。


(出典元 (C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

やりたいこともやる、よく言えば天真爛漫な光太郎ですが、無意識に「それ言うか?!」というような言葉を吐きます。しかし、本人は心の底から一切の悪気がない、そういう無意識の怖さをこれでもかと見せつけてくれます。就職活動に失敗している人に向かって、「なんで受からないのかわからない」なんて言えます?

SNSを駆使し、ネットに氾濫する情報をすべてやってのける理香は、非常に自信をもっています。周りは彼女のそういう姿を褒めますが、彼女の返事は「そんなことないよぉ~。」

しかし、これは本心ではなく、「そうだよ私は努力してるんだよ凄くて当たり前なんだよ」という意味に他なりません。女性同士にありがちなマウンティングを、理香は誰かれかまわずぶちまけます。


(出典元 (C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

そして、冷静で、一見まともに見える拓人ですが、演劇で頭角を現す知人を素直に認められず、親友光太郎の成功も喜べない自分がいます。

さらに、人を悪く言わず、自分は自分でけなげに就活を頑張る瑞月は、偶然同じ会社を受けていた拓人に、自分の内定を報告します。相手が落ちている可能性があるにもかかわらず、自分の喜びをその相手に伝えることのできる神経の太さは恐怖すら感じます。

このように、些細なことではありますが、表面とは裏腹な心の闇がこれでもかと押し寄せてくることに「耐えられない」とまで思う人もいるようです。

リアルな就活最前線


(出典元:(C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

私は就活というものを経験していません。時代がまったく違いますし、地方の女子短大で音楽をやっていた私は、プロになるほどの腕もなく、教員免許を取るか地元に帰って親のコネで働くか、くらいしか選択肢はありませんでした。

そのため、適当に受けた近所の医療機関で、一人暮らしはとても不可能な給与で暮らさざるを得ませんでした。

ですから、これが就活か!と非常に新鮮な気持ちで見ることが出来ました。言い換えれば、「他人事として」見ることが出来たわけです。

しかし、実際に経験している人はどうでしょうか?笑って「あるあるー!」といえる人は幸せでしょう。

しかし、大部分の人は、言葉を失ったのではないでしょうか。そこにいる、ブラックな感情を自分も持っていると認めたくない。

いっぱいいっぱいだったとはいえ、あの時、あんなふうに話したり振舞った自分は、周りからはどう見られていたのかが容赦なく突き付けられます。

穴があったら入りたいどころではなかった人も少なくなかったのではないでしょうか。

もちろん、そんなブラックな部分だけではなく、それは都市伝説では?とすら思うようなリアルな就活についてのあれこれも楽しめます。

結果とは何か、それぞれの選択


(出典元:(C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

大手企業に内定をもらった瑞月は、その企業を選択した理由に家庭の事情も含まれていました。自身のやりたいことや夢よりも、「安定」を優先したのです。

意識高い系を振り回し、就活を見下すことで自身を保っていた隆良は、瑞月から投げられたキツイ言葉によって、自身を見つめなおすようになります。おちゃらけて、決して真摯に向き合ってはいなかった光太郎も、昔の自分の気持ちに立ち戻ることでいわば「自分らしい生き方」を踏み出します。それらは、本意ではなかったかもしれないけれど、少なくとも小さな一歩であることは間違いありません。

しかし、一番冷静でいたはずの拓人は、いまだにTwitterで夢を追う知人を羨むことを止められず、自分は批評される側ではなく、分析し批判する側であると思い込んでいます。


(出典元:(C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

“頭の中にあるうちは、いつだって、なんだって、傑作なんだよ”

これは拓人が演劇の道に進む知人・ギンジに対して顔を真っ赤にして送り付けたLINEの文章ですが、隆良にも同じ言葉を告げます。よほど自分の中での決め台詞なのでしょうが、実は、同族嫌悪というものだったのではないかと感じます。

自分に似ているから、誰よりも言われてキツイ言葉を知っていたわけです。

彼がそれを認め、小さな一歩を踏み出すには、誰よりも時間がかかることになってしまいました。

逃げ場所として、存在意義の場としてのSNS


(出典元 (C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

終盤、理香の部屋でパソコンを借りた拓人と、拓人に携帯を借りた理香。お互いに、お互いが仲間の就職先の悪評を知ろうとしていた事実を知ります。

そこからの数分間は、この映画のある意味クライマックスとも言えるのですが、拓人は理香に、拓人が「何者」なのかをぶちまけられます。

SNSは就活の必須ツールでもありますが、時としてそれは逃げ場であり、面と向かってぶちまけられない感情の掃き溜でもあります。
どこの誰ともわからない観客は、いわば世間であり、自分はその閉じられた空間で理想の自分を演じ、そして自分が自分で「何者」であるかわからなくなっていきます。


(出典元:(C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

ラスト、理香らに自身の一番認めたくない部分を暴露されて、精神的に追い詰められた拓人がすがったのは、好きだった人「瑞月」でした。

顔も名前も知らない、何万人のフォロワーよりも、たった一人の愛する人の言葉がどれだけ人を救うか。自信になるか。
拓人がそれに気づくことが出来たのは、この先も続く拓人の人生の一つの救いになっています。

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就活を題材にした映画、ということで、原作も読まずなんとなく観とくか、で見てしまった就活真っ最中の人は、見たことを公開するかもしれません。

簡単な、わかりやすい内容ではありませんから、見る人によっても答えは違い、誰の感情に共有できるかも違うでしょう。


(出典元:(C)2016映画「何者」製作委員会 (C)2012 朝井リョウ/新潮社)

しかし、多くの人は、「すべての登場人物の感情がわかりすぎる」から、辛くなるのではないかと私は思います。

1分間で「自分」を説明しろと言われて、拓人はそれが出来ませんでした。Twitterの140文字という限られたつぶやきですべてを伝えきれたつもりで生きてきた拓人は、本来それが得意であったはずです。

それが、最後「伝えきれません」と言い、おそらく失敗したであろう面接の会場を後にする拓人の姿は、どこか晴れやかに見えました。

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就活中の人も、そうでない人も、経験のある人もない人も、それぞれの立場で「何者」をお楽しみください。


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