【あらすじ動画】石原さとみドラマ「校閲ガール」の見どころ
いまや人気ドラマには欠かせない存在となった石原さとみ。
キュートでコミカルな作品からシリアスなサスペンスものまで、幅広い活躍をしていますよね。
(出典元:日本テレビ)
2018年1月からは、TBSの金曜10時のドラマ枠で、法医学の分野を扱った「アンナチュラル」にも主演しています。
今回は、その石原さとみ主演で大きな話題となった、日本テレビ系ドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール 河野悦子」にスポットをあてたいと思います。
話題になった理由や、思わぬ批判を浴びた経緯など、さまざまな角度からご紹介していきます。
目次
校閲ガールのあらすじ
(出典元:日本テレビ)
舞台となるのは出版社。その出版社で、毎年採用試験にチャレンジし、もはや受付の顔なじみとなった河野悦子(石原さとみ)が7回目の試験でようやく採用にこぎつけるところからストーリーは始まります。
悦子は本来、女性ファッション誌「Lassy」の編集部配属を希望していましたが、配属されたのは、出版前の記事に間違いや不整合な部分がないかをチェックする「校閲部」。地味で暗いその部署は、悦子が想像していた華やかなファッション雑誌編集部とは雲泥の差・・・。
(出典元:日本テレビ)
Lassy編集部には、後輩の森尾(本田翼)がおり、悦子に情報を入れてくれており、悦子もいつかそちらへ移動できる日を夢見ながら校閲での仕事が始まります。
校閲の仕事を通じて知り合った若手作家の是永是之こと、折原幸人(菅田将暉)に次第に惹かれ、やがて恋愛へと発展します。
悦子の仕事に対する考え方の変化、自分自身の成長や人間関係などがコミカルに、時にシリアスに描かれた仕上がりのドラマです。
大人気!全話視聴率2桁キープの理由
(出典元 日本テレビ)
「校閲ガール」は、日本テレビの水曜ドラマ枠での放送でした。この枠は、現在放送中の広瀬すず主演、「anone」など、社会派ドラマも取り扱う枠で、最終話で視聴率40%を記録した「家政婦のミタ」や、古くは明石家さんま主演「恋も二度目なら」、酒井法子主演「星の金貨」などの名作がずらりと並ぶドラマ枠です。
※「家政婦のミタ」「星の金貨」を見るならHulu、dTVで見放題!
しかし、現在では各局ともにドラマは低迷しており、初回から1桁台、そして打ち切りといった悲惨な運命をたどるドラマも少なくありません。
水曜ドラマ枠は2桁キープのドラマが多いですが、「校閲ガール」も全話2桁以上の視聴率をキープし、健闘したドラマといえます。
その人気の理由は何だったのでしょうか?
校閲という謎の職業
(出典元:日本テレビ)
ひとつは、ドラマの根幹である「校閲」という職業にあるといえます。
花形とは到底言い難い、地味で地道な作業ですが、実は出版物においてこの校閲の出来不出来は非常に重要な役割を担っています。
簡単に言うと、言葉の間違いなどのチェックですが、たとえば推理小説などのトリックにつじつまの合わない部分がないか、過去の著者の出版物などとの整合性がとれているか、客観的に「読む」ことでそれらの間違いや不具合を見つけ出す作業のことです。いわゆる、リライト、推敲は「校正」作業となり意味が違ってきます。
校閲者とは、いわば出版前にその本を読む読者であり、その読者によって深いところまで事実確認が行われ、本として成り立つかを判断するのです。
このように、よく知らない職業は興味をひきますよね。校閲を題材にしたドラマは多分今までなかったと思いますので、新鮮さが大きかったのも人気の要因と言えるでしょう。
出演者のファッション・コーディネートが気になる
(出典元:instagram)
もともと悦子はファッション雑誌の編集部への配属が希望であり、自身も日ごろからファッションの勉強をしていました。もちろん、そのセンスは「ザ・ファッション誌の編集者」といったような偏ったものが多かったわけですが、それでも働く女性には参考になるコーディネートが多かったと思います。
一部では「古臭い」「ダサい」という声もあったようですが、あえてレトロなファッションを採用していたようにも思えるので、そこは感覚の違いと言っていいでしょう。実際にネット上でも、小物や色をうまく使ったコーディネートには問い合わせが多かったようです。
また、本田翼、足立梨花といった旬のモデル・女優も出演している中、校閲部の地味な堅物女性社員・藤堂(江口のりこ)の驚くべきファッションセンス(設定上)も話題になりました。
悪い人が出てこない
(出典元:日本テレビ)
これは私個人の感想なのですが・・・
正直、このドラマは見る予定にはありませんでした。が、息子が大の石原さとみファンで、彼女が出るドラマは強制的に録画することになっていたため、何の気なしに見始めたのがきっかけです。
しかし、結果としてはまってしまった。毎週水曜を楽しみにしている自分に気づいてしまったのです。
どうしてだろうと考えたところ、このドラマはいわゆる「嫌な人、気に食わない人間」が出てこない、というところに思い当たりました。
ネタバレになりますが、たとえば、悦子の後輩・森尾(本田翼)ですが、マニッシュな感じのサバサバ系女子ですが、悦子が思いを寄せる作家・折原幸人(菅田将暉)とルームシェアしており、なんだか微妙な関係でした。
ですから、「はは~ん、これは森尾と悦子はドロドロになるな」と踏んでいたわけです。
(出典元:日本テレビ)
しかし。森尾は最後までサバサバ系のいい子でした。受付嬢の今井セシル(足立梨花)も、心の中では悦子を馬鹿にしている今どきの若い子だろうと思いきや、こちらも裏表のないいい意味でかわいい女の子でした。
他のゲストスターも含め、誤解やすれ違いなどはあっても、「ずるくて悪い人」というのは出てきません。何かトラブルがあっても、そこには理由があり、ちゃんと解決されていくという展開は、悪く言えばありきたりかもしれませんが、平日の寝る前に見るドラマとしては非常に夢見の良い、安定した内容だったのではないかと思います。女同士のドロドロや、きわどい描写の多いエロティックなドラマは時に胸焼けしますからね。
このような理由で、「校閲ガール」は視聴率も2ケタ台をキープする奮闘を見せたのではないかと考えています。
予想外の批判!?リアル校閲者からのダメ出し
(出典元:日本テレビ)
実は「校閲ガール」について、現役の校閲者らから批判が殺到!?なる記事が出ていました。
内容は、設定として配属されたばかりの素人が、大物作家の校閲を担当するなどあり得ない、とか、事実確認に必要とはいえ、悦子のように社を出てあちこち飛び回ったりしない、とにかく経験がものをいう職種なのに・・・といったものでした。
確かに、校閲は非常に重要な責任を伴う仕事であり、それゆえに高い専門性やスキルが必要です。
悦子は漢字も危うい状態でしたし、実際に他の校閲部社員から眉をひそめられるシーンもありました。
・・・でも、これドラマですよね。
もし、現実の校閲そのままに描いたら、面白いんでしょうか。そもそも、ドラマとして成り立つほどの展開があったりするんでしょうか。
(出典元:日本テレビ)
医療ドラマや犯罪捜査など、リアルな設定が大切な分野もありますが、ドラマとして成り立たせるのならある程度の「有り得ない設定」はやむを得ないと思います。「ドクターX」における大門未知子など、その極地ではないでしょうか?
ただ、地味な作業に追われ、その重要性にスポットライトが当たりにくい「校閲」という仕事を長年誇りをもって続けている方にしてみれば、「軽く扱われている」「そんな誰にでもできる仕事ではない」といった嫌悪感があったのは理解できる気がします。
しかし、ドキュメンタリーではない以上、そこまで指摘するのはナンセンスかな、というのが私の考えです。
私は校閲という仕事の素晴らしさや重要性がわかりやすく伝わってきて、業界にも良かったのではないかと考えるのですが、皆さんはどう思われたでしょうか?
校閲ガールを視聴できる動画配信サービス
(出典元:Hulu)
「校閲ガール」は、ドラマ本放送(全10話)のほか、スペシャル、そしてスピンオフドラマ「河野悦子・・・がいない水曜日」がHuluで3話(各話9分)放送されました。
現在、動画配信サービスではHulu(見放題)、日テレオンデマンド、YouTubeなどで配信されています。スピンオフのみ、Hulu独占配信ですので、全てを視聴したい場合はHulu一択です。
主演の石原さとみのほか、共演者も本田翼、菅田将暉、岸谷五朗、和田正人、江口のりこなど実力者や旬の俳優さんが起用されており、それぞれの俳優の新しい魅力も発見できることでしょう!
ちなみに私はこのドラマで和田正人の評価が変わりました、それまで嫌いだったんです・・・(笑)
「地味にスゴイ!校閲ガール 河野悦子」は、石原さとみ主演ドラマの中でもおすすめできる一本です!