【ネタバレ動画】法医学ドラマの金字塔!「BONES~骨は語る~」人気の理由とは?
犯罪捜査や科学捜査ドラマは、誰しも見やすくとっつきやすいテーマのひとつです。
その中で「骨」に着目し、事件の真相に迫るというのがアメリカの大人気ドラマ「BONES(ボーンズ)」です。
私が海外ドラマにはまるきっかけになったのも、このドラマでした。
日本でいうと、名取裕子さん主演の「法医学教室の事件ファイル」に少し似ているでしょうか。
2017年にファイナルシーズンを迎え、惜しまれつつも最高の終わり方(主役のテンペランス・ブレナン役・エミリー・デシャネルによる)ができたとされる「BONES」は、なぜここまで愛されたのか。
実際の感想や見どころなどを詳しくご紹介します。
目次
BONES(ボーンズ)のあらすじ
(引用元:FOX)
舞台となるのはワシントンにある架空の研究所、「ジェファソニアン研究所」。ここはアメリカで最高の権威を持つ法医学施設で、日々持ち込まれる遺体を様々な角度から調査し、FBIと協力して事件の解決を図っています。
そこで働く、法人類学者の主人公、テンペランス・ブレナン(エミリー・デシャネル)と、相棒であるFBI捜査官シーリー・ブース(デビッド・ボレアナズ)のコンビと、周りの研究者が繰り広げる捜査が、毎回基本1話完結で描かれています。
1話完結ではありますが、シーズンごとに大きな事件があって、複数話にわたってつながるケースもあります。
ブレナンとブースを中心に、ジェファソニアンで働く人々との人間ドラマや恋愛、そして彼らの命を狙う凶悪犯罪者たちとのエピソードは、非常に見ごたえのあるものとなっていて、シーズン12まで続く人気ドラマとなりました。
キャスト
ユニークなレギュラー、サブキャラクターたち
(引用元:FOX)
レギュラーとして、ブレナンとブースの他にジェファソニアンの博士たちがいます。
昆虫と胞子の学者で鉱物の専門家のジャック・ホッジンズ博士、骨に肉付けして復顔をしたり、コンピューターを使って凶器の分析などを行うアンジェラ・モンテネグロ、ブレナンの弟子であり一番信頼する天才、ザック・アディ、シーズン2よりジェファソニアンの責任者として登場する病理学者カミール・サローヤン博士。
彼らが一丸となり、数々の骨や遺体が残した痕跡から犯罪の本質を見極めていきます。
彼ら以外にも、登場機会が多く欠かせない存在のキャラクターが多数います。
まず、22歳にして多くの博士号を持つ心理学者、スイーツ博士。FBIの依頼によってブレナンとブースの心理分析などを担当するも、強烈な個性の二人に振り回され、自分を見失うほど困惑してしまう頼りなさも見せます。
また、早い段階からブースとブレナンが互いに相棒以上の感情を持っていることを見抜いており、ことあるごとに素直になるよう助言します。甘いマスクで人気の彼ですが、シーズン10で思いもよらない悲劇に見舞われます。
ブースが信頼する検察官として、キャロリン検事の存在もこのドラマには欠かせません。
(引用元:Pinterest)
黒人で気の強い彼女は、常にしかめっ面でブースやジェファソニアンの博士たちに小言を言いますが、心の中では絶対的な信頼を寄せています。博士たちが暴走して事件解決が遅れた際には、全員を目の前にしてキツくしかり飛ばすことも。
シーズン終盤では、ギャングの卵だった黒人の兄弟に食事をさせ、勉強を見る約束をするなど弱者には優しい面を持っています。
ブレナンの父親も、シーズン序盤からその存在は明かされており、ブースが追う犯罪者の一人として描かれます。
罪を犯しても大きな理由がいつもあり、私利私欲で動く犯罪者とは違っています。
最初は父親を許せなかったブレナンですが、何度も向き合うことで、また父親が裁判を受けたことで関係性は改善されます。登場人物の多くは、家族との間に何らかの問題を抱えているのもこのドラマの特徴で、それぞれが向き合うエピソードも多く制作されています。
見どころ
(引用元:FOX)
笑って泣けて、見飽きない
エピソードは基本、1話完結ではありますが、どれも話の内容がわかりやすく、ユーモアも取り入れたものとなっています。
毎回、必ず悲惨な状態の遺体が冒頭に登場しますが、なぜか全くグロくない。
日本とはご遺体の扱い方がまったく違うので、「そんな軽い扱いしてもいいの?!」と最初は思うかもしれませんね。
(引用元:FOX)
欧米では、亡くなってしまうと体は抜け殻であると考えることも多いため、このような雑な扱いも許されるのでしょう。不謹慎と思いつつも、つい笑ってしまいます。時にはご遺体にニックネームまでつけてしまいます。
ただ、子供の遺体はそうもいかず、特に遺体が専門ではないアンジェラなどは、辛い思いをすることも多いのです。
笑いがあるかと思えば、犯罪の裏に隠された愛や、運命のいたずらともいうべきすれ違いなどが犯罪を引き起こすエピソードもあり、見飽きることはありません。
シーズン2「愛ゆえの選択」、シーズン6「私の中の彼女」、シーズン7「小包にされた男」、シーズン8の「魂の宿る骨」「あの日を忘れない」、「許しのとき」、シーズン10「見えないものの存在」など、心に沁みるエピソードも見逃せません。
それぞれの成長を追いかけよう
(引用元:FOX)
主人公のブレナンは、非常にIQの高いいわゆる天才学者ですが、アスペルガー症候群です。
当初は他人とうまくコミュニケーションがとれず、それを意にも介さないため、周囲は戸惑いを隠せません。
相棒となったブースも、義務感から行動を共にすることはあっても、内心「いけ好かない女」としか見ていませんでした。
それが、回を追うごとに、様々な出来事によってブレナンにも徐々に変化が表れます。天才を自負しているうえに、空気が読めませんから、「相手に理解してもらう」という意識がありません。
たとえば、シーズン1の冷蔵庫に遺棄されていた若い女性の裁判では、頭が良すぎるがゆえに、また人にわかってもらうとすることが苦手なため、専門用語を羅列し陪審員の理解を得られません。ブースに諭され、ジュリアン検事の助けもあり事なきを得ますが、この頃は自分が他人に教えられる、諭されるということを受け入れていません。
(引用元:Amazon)
また、シーズン6の「国境の遺体」では、カナダ国境をまたがって散乱していた遺体の捜査のために、カナダ在住の学者、フィルモア博士と協力することになるのですが、実は彼、過去に論文をブレナンにこき下ろされたショックで右腕が麻痺してしまっていました!相当なショックだったのでしょうね。
最初は、自分がフィルモア博士を傷つけたことを認められずにいたブレナンですが、最終的にはフィルモア博士の能力を認めます。喜んだフィルモア博士、麻痺もあっという間に治ってしまうのでした。
決して横柄でもないし、正確が悪いわけでもなく、アスペルガーであるがゆえに相手とのかかわり方がうまくいかないブレナンですが、ブースや同僚らの助けでシーズンを追うごとに少しずつうまくいくようになります。
シーズン6では、子供たちを喜ばせたり、他人の意見を受け入れることに寛容になったブレナンに会えます。
(引用元:U-NEXT)
ジェファソニアンの仲間たちも、それぞれに試練に立ち向かいます。
虫博士のホッジンズ博士は、自身の体のことで愛する人を傷つけたり、遠ざけたりと自暴自棄に陥り、サローヤン博士は娘(正確には義理の娘)への過干渉な自分と向き合うことに。アンジェラは過去の恋愛や父親、そして愛するホッジンズ博士のことを。ブースはギャンブル依存、両親とのわだかまり、弟への過保護と向き合います。
このように、登場人物たちがそれぞれ抱える問題を、長いシリーズを通じて解決していく姿は、シリーズ化したドラマの醍醐味のひとつです。
シーズン終わりがすごい!
各シーズンが終了する最終話には、視聴者を驚愕させる展開が待っています。
たとえば、両親の行方が分からなかったブレナンの父親らしき影がちらついて終了、とか、追いかけていた犯人の「手下」が思わぬ人であったり、逃避行の始まりであったり、あの人が死んでしまったり。
ちなみに私が驚愕したのはシーズン3のラスト、シーズン10のラストでした。まさかの出来事に愕然としました。
絶対に次のシーズンを見なければ!いや、今すぐにでも見たい!!そう思わせるラストは他のどのドラマよりも秀逸だと思います。
このような部分が、各回の視聴率1,000万人を誇った人気の理由ではないでしょうか。
多彩なスペシャルゲスト
(引用元:FOX)
BONESでは、時折スペシャルゲストが登場します。
シーズン5「魂の伴侶」では、なんと松田聖子さん登場。イワナガという日本人ジャーナリスト役ですが、結構策士な役どころ。彼女に対しては、ブレナン役のエミリー・デシャネルも絶賛しており、演技だけでなくそのプロ意識の高さ、そしてなにより「聖子は信じられないぐらい素晴らしく美しい肌と髪の持ち主」とべた褒めでした。
また、シーズン3「観覧席に埋もれた青春」では、現在シカゴファイアに出演中のテイラー・キニーが出演しています。若い…。
(引用元:FOX)
ゲストとは違いますが、超有名歌手シンディ・ローパーも数話にわたって出演しています。アンジェラが心酔する占い師といった役どころですが、雰囲気がすごく良いです。
ブレナンには全く信用されていなかった彼女ですが、彼女の力が本物なのは間違いありません。
シーズン8「魂の宿る骨」では、少年の頭蓋骨に宿る少年の魂と通じ、彼の魂が天に昇るのを見届けます。
このほかにも、多くの有名俳優が出演していますので、探してみるのも楽しみ方のひとつです。
惜しまれつつフィナーレへ~BONESを追いかけて~
(引用元:FOX)
私が海外ドラマにはまったのは、このBONESに出会ったことがきっかけでした。
適当に、シーズン2の途中から見始めたのですが、あれよあれよという間にはまってしまって、当時小学生だった息子ともども、BONESの虜になってしまったのです。
それからおよそ10年。BONESはフィナーレを迎えます。
このドラマは、現実味があるかないか、身近な話かそうでないかと言えば、まったく現実味もなければ一般人には無縁の世界です。
それなのに、まるで友達、家族の話を見ているような親近感がわくドラマだと思っています。
それはなぜか。
いくつか要因はあると思いますが、私が思うのは登場人物の背景、バランスにあると思います。
天才的な頭脳を持ち、美貌にも恵まれたブレナンですが、幼いころの彼女は非常に過酷な人生を歩んでいます。
頭の良さと他人となじまない性格から陰口をたたかれ、スクールカーストでは範疇外のアンタッチャブルな存在。
しかも親は指名手配犯で、里子に出された先では虐待もうけます。
とある場面で、幼いころの出来事を思い返すブレナン。
彼女はオーブンから料理を出すように言いつけられるのですが、子供には熱すぎたため落としていまいます。そのことで里親から叱責されるのですが、そのシーンを語る彼女は子供そのもので、「だって熱くて・・・」と感情的になる場面は胸が締め付けられます。
(引用元:Rakuten TV)
ブースも、父親からの虐待で辛い子供時代を経験しており、大人になってもそれを許すことが出来ずにいました。
父親の出来事をきっかけに、開いた過去の思い出。それを見つけて父を想うブースの姿は、誰もが抱える親との確執などに容易に重なります。
このように、人生の勝ち組的な生活をしているかのような人が持つ、誰にでも起こり得たような過去や背景、そういったものが見る者に親近感を覚えさせるのではないかと思っています。
このドラマでは思わぬ別れも随所にちりばめられます。
辛い別れも多いのですが、そこにいくばくかの救いがあるのもこのドラマの特徴です(CSI科学捜査班などでは救いがない別れも多いので)。
何気ないシーンでも、一瞬、去っていった友や同僚を思い起こさせる演出があったり、出演がなくなったあとでもキャストへの愛が感じられます。
※ネタバレになってしまいますが、ひとつだけ不可解というか、唐突な別れとして、ブースの弟ジャレッドとの別れがあります。
俳優側の事情があったようですが、突然ブレナンと不仲になった様子が描かれ、その後ジャレッドは殺害されてしまいます。しかも、本人の出演なしで、エピソードの中で死んだことがわかるというもの。
ジャレッドは軍人でしたが、兄の危機を救うために職を投げ出しています。ブースにとってはかけがえのない、大切な存在だったはずなのに。このエピソードだけは、ちょっと納得いきません(笑)。
BONESを視聴できる動画配信サービス
(引用元:FOX)
BONESの新シーズンのみならず、過去のシリーズも何度も何度も見返すほどに大好きなドラマでした。
現在、過去のシーズンはHuluにてシーズン5から最新エピソードまで見放題、U-NEXTではシーズン1からシーズン11まで見放題となっています。
それ以外でも、dTV、AmazonプライムなどでもPPVを含めて配信中です。
最新エピソードについては、dTVのFOX配信で見逃し配信中です。
いずれの動画配信サービスでも無料お試し期間があります。未加入の方はこの機会にお試ししてみるのもいいかもしれませんね。
その他、WOWOWでも随時過去のシーズンをリピート放送、スカパーFOXチャンネルでは最新エピソードを最速放送(吹き替え有)となっています。
BONESは吹き替え版が人気ですので、レンタルやPPVを利用する場合は吹き替えなのか、字幕なのかもチェックしてから利用してくださいね。