【あらすじ・ネタバレ】不朽の名作「大草原の小さな家」をもう一度!
(出典元:Hulu)
幼いころ、私は母親の教育方針でみてよいテレビ番組が決められていました(笑)。
見てよい番組の中で、今でも記憶に残っているのが、毎週土曜日の夕方6:00からNHKで放送されていた「大草原の小さな家」です。
テーマ曲やオープニング映像を今でも覚えているくらい、大好きな番組でした。
1970年代から1980年代にかけての古い番組ですので、若い方はご存知ないかもしれませんが、懐かしく感じる40代以上の方も多いのではないでしょうか。
今回はこの「大草原の小さな家」について、ネタバレや裏話、また、この番組がなぜ大ヒットしたのかなどについてもまとめてみたいと思います。
<大草原の小さな家 オープニング>
目次
大草原の小さな家のあらすじと登場人物
(出典元 1990-2018 IMDb.com, Inc.)
時は西部開拓時代。大自然に抱かれたアメリカでのインガルス一家の暮らしを丁寧に綴った物語です。
チャールズ(父さん)とキャロライン(母さん)、そしてメアリー、ローラ、キャリーの3姉妹は、ウィスコンシンの森で暮らしていましたが、新天地を求めてカンザスへとやってきます。
農業を主に、時には出稼ぎに行きながら家族を支え、家も自分で建ててしまうほどなんでもできる頼もしい父さん、控えめで優しく、料理や裁縫の得意で教育熱心な母さんの大きな愛情を一身に受けて三姉妹はすくすくと成長していきます。
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
街の人や学校の友達、先住民との触れ合いの中で、時に悲しい思いや辛い経験もしますが、その都度父さんと母さんは娘たちに真心をもって接し、他人に対する慈しみの心は決して忘れません。
長女メアリーは教師になるという夢を叶えますが、過去に患ったしょうこう熱が原因で失明してしまうという苦難が襲い掛かります。しかし、その苦難の中で出会った同じ目が不自由な青年と結婚し、素晴らしい家庭を築きます。
同じく、次女のローラも教員になり結婚し、物語は子供たちの成長に合わせてそれぞれの家庭をメインにストーリーが進んでいくことになります。
こんな人におすすめ!
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
長いシリーズですので、見たいけどイメージがわかなくて自分が好きなタイプのドラマなのかわからない、ということはありますよね。
「大草原の小さな家」でイメージする作品といえば、まず日本の名作ドラマ「北の国から」を思い浮かべる人は少なくないでしょう。
家を作ったり、農業と出稼ぎで家計を支える父さん、大自然の厳しさの中での子供たちの成長、周囲の人々のかかわりなど、時代が違うとはいえ設定としては似ています。
「北の国から」は厳しい面が比較的多く描かれる話ではありますが、「大草原の小さな家」は根っからの嫌な人というのが出てこない分、見やすいかもしれませんね。
また、アメリカの古き良き時代に憧れる人にもこの作品はおすすめです。
たとえば、「赤毛のアン」や「トム・ソーヤーの冒険」「アボンリーへの道」などの物語が好きだった人や、映画でいえばこのサイトでもご紹介した「マグノリアの花たち」が好きな方にも気に入っていただける作品だと思います。
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
裾にドレープの入ったたっぷりとしたワンピースにチラッとのぞくペチコート、編み上げブーツ、この作品に出てくるファッションも時代を感じさせるものの、ファンが多いファッションです。
ピンクハウスやローラ・アシュレイなどのカントリー系のインテリアやファッションが好きな人には、たまらない映像がこれでもかと出てくることでしょう。
ナイトキャップをかぶって、屋根裏の子供部屋でパッチワークのベッドカバーに包まるのには憧れましたねぇ!
違う角度でいうと、料理や家事など、丁寧な手仕事に興味がある、また、マーサ・スチュワートなどの料理番組が好き!という人にも実はおススメの作品なのです。
というのも、キャロライン母さんは主婦の鑑のような人であり、日々の食卓も豪華ではないけれどとても丁寧な、愛情のこもった料理を楽しませてくれます。
(出典元:U-NEXT)
3姉妹ということもあり、ところどころに母娘で料理やお菓子作りを楽しむシーンもあり、原作に出てくるレシピをまとめた本も出版されているほどなのです。
経済的な裕福さには程遠いインガルス家ですが、「豊かな生活」とはどういうことかを教えてくれる作品でもあります。
上記のような作品に関心がある、あるいは好きだという人は、この作品も十分楽しんでいただけると思います。
ネタバレあり!感想と見どころ
ここからはネタバレありなので注意してください。
家族愛、隣人愛、ホームドラマの最高峰
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
国は違えど、チャールズ父さんは日本の父親の鑑、という声もあるほど、理想の父親として君臨しています。
たくましく、男らしいイケメン父さんであるだけではなく、娘たちの教育を母親任せにしませんし、いつも真剣に向き合います。
農業がメインではありますが、街へ出稼ぎにも行きますし、家族にひもじい思いはさせません。
キャロライン母さんも、夫を立てて決してしゃしゃり出ることはなく、主婦としてしっかりと家庭を守ります。
そんな両親に育てられた娘はぐれることもなく、これまた理想の道を歩みます。その中でいくつかの試練には出会いますが、家族の絆がしっかりしているためにちゃんと乗り越える力も持っています。
「大草原の小さな家」のインガルス一家は、経済的な状況はさておき、多くの人の思い描く理想の姿であることに間違いはなく、それが長きにわたる人気の証明になっているのです。
ほのぼのだけじゃないエピソード
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
基本的に「後味の悪いエピソード」というのはありません。しかし、全てがお花畑のようなほのぼのした話、というわけでもありません。
時代は西部開拓期ですので、先住民との問題や黒人差別の問題が色濃く合った時代の話です。
そのため、エピソードのいくつかにはそれらを含んだものもあり、インガルス家の人々がどう向き合うのかも描かれます。
原作者であるローラ・インガルス・ワイルダーは、原作の中に差別的表現があるということでアメリカの文学賞から名前が外されるなどしており、一部では「白人至上主義」が好む作品であるとの批判もあります。
実際に、ドラマでは露骨な表現などはありませんが、原作におけるキャロライン母さんは先住民に対してあまり好意的ではない人物として描かれています。
エピソードが見やすい
完全な一話完結ではないのですが、それぞれ独立したエピソードが盛り込まれるので見やすいです。
また、そのエピソードだけ登場する人が居たり、その時々で主役が変わったり、飽きさせないつくりになっているのも人気が長続きした要因でしょう。
季節があわせたイベントに絡んだエピソードも多く、特にクリスマスにまつわるエピソードなどは誰が見ても心が躍ります。
親としての在り方
(出典元 1990-2018 IMDb.com, Inc.)
ある時、足の不自由な少女との出会いで、ローラとメアリーは「どうして足が不自由な人がいるの?」という質問を父さんに投げかけます。
素朴な、そして直球な質問に対して親がどう対処するのかといったシーンで、決して子供だましのことを言わない父さんは答えに窮してしまいます。
障害を持つ子の親の気持ちや、周囲の人々の考え、そういったものも非常に繊細に描かれており、子どもの視点、親の視点、立場の違った視点で物事を見ることが出来ます。
それぞれのエピソードが後味の悪い終わり方でないのも、この作品の特徴のひとつです。
意地悪だけど大切な存在、ネリー・オルソン
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
「大草原の小さな家」には、根っからの悪い人は出てこないと書きましたが、意地悪な人や鼻持ちならない人は当然出てきます。
その筆頭であり、そして長きにわたってその存在感をいかんなく発揮したのが、隣人オルソン家の娘、ネリーでした。
ネリーはお蝶夫人も真っ青の縦巻きブロンド、この時代の典型的なお金持ちのお嬢様といった外見ですが、とにかく意地悪(笑)。
インガルス一家、特にローラとは年が近いこともあり何かにつけてローラに意地悪をします。
ここでローラがさめざめと泣いてしまうような少女だとネルソンはフォローしようのない意地悪少女ですが、ローラもやり返すのでなんだか笑ってしまうのです。
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
ネリーの母親も、高慢な女性として描かれ、数々のトラブルを起こします。意地悪をされたキャロライン母さんも、ローラ同様張り合ったりします(笑)。そのため、どこか憎めない。そういう意味で、「根っからの悪い人ではない」のだなと感じます。
ネリーの子どもっぽい意地悪さがあるからこそ、ローラやインガルス家が引き立ったり、エピソードにも深みが増している部分も大いにあるため、ネリーの存在はシーズン終盤までしっかりと維持されます。視聴者も、意地悪なネリーを嫌いだと思いつつも、気になって仕方ない、隠れファンも相当数いたとか。
オルソン家とインガルス家の笑いあり、涙ありの関係性はこの作品になくてはならないものなのです。
大草原の小さな家を視聴できる動画配信サービス
(出典元:1990-2018 IMDb.com, Inc.)
40年以上前の作品であり、時代設定的に共感しにくい面もあると思いますが、それでも大変な人気で海外専門チャンネルなどでは2018年10月より一挙放送なども予定されています。
動画配信でも、Hulu、U-NEXT
、FODをはじめとして多くのサービスで取り扱いがあります。
吹き替え版の人気が高く、今後は吹き替え版の配信にも期待したいところです。
日本でも昭和の時代の「北の国から」や「ALWAYS~3丁目の夕日~」など、今でも人気の作品はたくさんあります。アメリカの「なつかしさ」を凝縮した「大草原の小さな家」、興味がある方はぜひご覧になってください。